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2021年03月28日15:16 競馬Masters RSS




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[ 岡村信将 ] ラップタイム解析講座 - 左回りと瞬発馬

 今週末から約2ヶ月ぶりの東京開催。実はこの東京競馬場というのがラップタイムを語る上で重要な舞台であり、この東京競馬場なくして瞬発力という概念は見出すこともできなかったかも知れない。そういった意味では、私の思考の原点とも言える愛すべき競馬場でもある。

 東京競馬場で一般的に見られるラップタイムだが、これが他の競馬場に比べると非常に特徴的だ。例を挙げるなら1999年アドマイヤベガの日本ダービー。
12.8-11.3-12.0-12.0-12.1-12.3-12.4-12.4-12.3-12.8-10.9-12.0
注目する点はラスト3ハロンだけ。このようにラスト2ハロン目だけでグンと加速する流れ、距離にもよるけど、この推移は他の競馬場ではあまり見られないんだよね。

 東京以外でよく見られるのは、2001年改装後の新潟競馬場。てゆうかこの新装新潟は東京競馬場以上に瞬発的で、言うなれば「超」東京競馬場。どうも直線距離が長ければ長いほど、その傾向が強まるみたい。となると当然3位は京都で、4位はちょっと意外な中京競馬場という感じになっている。

 さて、ここまで書いて気付いた人もいるかもだけど、上位4つの中に「左回り」の競馬場が3つとも入ってるんだよね。JRA10場のうちの3つが。そうなると、一般的に言われている「左回り巧者」ってのは、実は「瞬発戦巧者」なのではないかという推測もできてしまうことになる。

 一般的に右回り、左回りの巧拙は手前が関係すると言われている。左右どちらの前脚を先に出したほうがスムーズに走れるか、それによってコーナーを回るときに外に膨らんだり、内にササったりとか、そういうのは確かにある。

 とは言っても肝心の直線勝負、東京や新潟の長い直線を片方の手前だけで走りきる馬なんてマレなんだよね。それを考えれば「左回り巧者」=「瞬発戦巧者」ってのは、あながち間違いでもないと思う。例えば「中京巧者」と呼ばれる馬は、大抵が追い込み馬である点、一般的にはどう考えられてるんだろうね。

 

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