先週注目したアイルラヴァゲインとインティライミが3馬身と5馬身の圧勝。さすがに1倍台前半の人気だったのだが、この勝利で2頭共に重賞勝ちの可能性がグンと現実味を帯びてきた。前者はともかく後者は先週の時点で1勝馬、可能性アリとは言いつつも、重賞に出られるかどうか不安な面もあったので。
ところでその新潟2歳S、本当に凄いレースだったのだろうか。もしくはどこか凄かったのか。とりあえずタイム的なことを言えば2003年ダイワバンディットの勝ち時計が1分35秒0であり、2002年ワナに至っては1分33秒8。2004年マイネルレコルトの1分34秒8は決して速い時計ではない。新潟での重賞という面からは、ごく平均的なタイムであったと思われる。
ではその標準的なタイムの、どの辺りが凄かったのか。ここからが私が「ラップタイムを見るべし」と呼びかける理由にもなる話である。サラブレッドが最高速で走ることのできる距離は200mから多く見積もっても300mほど。つまり勝負どころからの1〜2ハロンこそが重要だと思うのだ。
2004新潟2歳Sラップタイム
12.8-11.2-12.2-12.6-12.3-11.1-10.3-12.3
新潟芝1600mで言うならば、直線に入ってからの2ハロン、つまり1000m〜1400m地点のタイムだろう。この「2ハロン21秒4」が古馬重賞を含めても、2001年改装以来の最速だったりするのだ。もちろん古馬重賞は1000mまでが速いから、この2ハロンだけでマイネルレコルトが古馬よりも強いということにはならないけど、大まかに言えばそういうこと。
前半のペースを考慮しつつ、勝負どころからの2ハロンに着目。しかも単純なハロンごとのタイム比較では馬場が悪いときや降雨時の比較が困難になるので、タイムそのものよりも前後ハロンとの増減を重視。それが私の考えるラップタイム理論の基礎ということになる。この新潟2歳Sだけを見ても、注目に値する理論だと思わないすか?
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